愛媛県の特色

愛媛県の基本情報

面積

5,675.98k㎡

2022年12月公表/国土地理院
「全国都道府県市区町村別面積調」より

人口

1,321,000人

2023年3月公表/
総務省統計局「日本の統計2023」より

人口密度

232.74人/k㎡

小数第三位以下四捨五入

愛媛県の紹介・特徴

愛媛県は四国の北西部に位置し、香川・徳島・高知の四国全県に隣接しています。県土の約7割は森林が占めており、高知県との県境には西日本最高峰の石鎚山と、それに連なる山々や四国カルストが広がり、雄大な景色を望むことができます。

東洋の地中海とも呼ばれる瀬戸内海には大小多くの島々が点在するほか、宇和海には美しいリアス式海岸が続いており、海・山とバラエティに富んだ大自然に恵まれています。地震などの災害は少なく、年間平均気温は16℃前後と温暖で過ごしやすい地域です。雨が少なく穏やかな気候ですが、山間部では積雪も多く、ウィンタースポーツも楽しむことができます。

明治時代を代表する俳人・正岡子規、ノーベル賞作家・大江健三郎の出身地であり、文豪・夏目漱石の『坊っちゃん』、小説家・司馬遼太郎の『坂の上の雲』の舞台であることなどから、歴史と文学のまちとしても知られています。

日本三大平山城である「松山城」、3000年の歴史を持つ日本三大古湯「道後温泉」「坂の上の雲ミュージアム」「坊ちゃん列車」など、歴史と文学にまつわる観光スポットが多数あり、一大観光地として国内外から人気を博しています。美しい街並みや景観が評価された松山市は『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で二つ星に選定されています。

また、愛媛県は東西に細長く「東予」「中予」「南予」の三つの地域に大別され、それぞれの成り立ちから県民性も地域で異なると言われています。

“三予人気質”と呼ばれ、東予は関西に近いことから「時代の流れに敏感な商売人気質」、文学のまち中予は「争いを好まない文人肌」、南予は気候が穏やかで九州との交流が深いことから「明るく陽気で大胆な気風」などと言われています。三者三様ですが、自然に恵まれ天災も少ない土地柄に由来して、基本的には温和で人当たりがよく、のんびりとしています。

※参照:愛媛県生涯学習センター データベース『えひめの記憶』

愛媛県の
産業・仕事について

産業構造

産業大分類 企業数(社) 割合
卸売業、小売業 11,257 23.7%
宿泊業、飲食サービス業 6,076 12.8%
建設業 5,424 11.4%
生活関連サービス業、娯楽業 4,961 10.4%
製造業 4,218 8.9%
医療、福祉 3,509 7.4%
サービス業(他に分類されないもの) 3,422 7.2%
不動産業、物品賃貸業 2,984 6.3%
学術研究、専門・技術サービス業 1,919 4.0%
教育、学習支援業 1,313 2.8%
運輸業、郵便業 1,182 2.5%
金融業、保険業 365 0.8%
農業、林業 329 0.7%
情報通信業 292 0.6%
漁業 129 0.3%
複合サービス事業 114 0.2%
鉱業、採石業、砂利採取業 31 0.1%
電気・ガス・熱供給・水道業 10 0.0%
合計 47,535 100.0%

(総務省統計局「経済センサス」より)

産業の特徴

愛媛県の県内総生産(名目)は5兆1,482億円で、産業別構成比は第一次産業1.6%(全国1.0%)、第二次産業30.0%(全国25.8%)、第三次産業68.1%(全国73.1%)と、全国平均に比べて第一次、第二次産業の割合が高くなっています。また、東予・中予・南予の各地域ごとに、特色のある産業構造になっています。

【第一次産業】
一年を通して温暖で晴れの日が多く、水はけが良い肥沃な土地にも恵まれた南予が、第一次産業の中心です。なかでも八幡浜市や宇和島市は、みかん、いよかん、ぽんかんなど、柑橘類の栽培が盛んなことで広く知られており、海岸線に沿った傾斜地に作られた石垣の段々畑は、愛媛県の郷土景観として愛されています。

また、伊予灘・豊後水道に面し、リアス式海岸を有する変化に富んだ豊かな海では、県の魚であるマダイをはじめ、ハマチ、ブリ、ヒラメ、真珠などの養殖業が盛んに行われ、全国有数の生産量を誇っています。

【第二次産業】
東予地域は、製造業の集積地です。「紙のまち」として有名な四国中央市は日本有数の紙・パルプの産地であり、製紙・紙加工業の製造品出荷額等は日本一を誇っています。

新居浜市・西条市周辺では、別子銅山を起源とする非鉄金属業や、化学関連企業など技術力の高い中小機械産業群が形成されています。

今治市は造船業の集積する地場産業都市であるほか、全国シェアの5割以上を占める国内最大のタオル産地です。100年以上の歴史を持つ高品質な「今治タオルブランド」は、日本三大タオルとして非常に高い知名度を得ています。

【第三次産業】
第三次産業の中心は、松山市を中心とした県内随一の商業地域である中予地域です。県都として行政の中枢機関などが集中する政治・経済活動の中心部であり、道後温泉や松山城などの歴史や文学にまつわる観光地が多数あることから、商業・観光・サービス業などが主力となっています。

また第三次産業のみならず、ボイラー・農業機械などの一般機械・金属加工・食品メーカーなどの製造業に加え、臨海部には化学繊維などの規模の大きな工場群があり、東予地域と並ぶ県産業の戦略的振興拠点地域となっています。

※参照:愛媛県「令和元年度 愛媛県県民経済計算」

有効求人倍率・平均年収

有効求人倍率
(2024年1月/厚生労働省
「一般職業紹介状況」より)
1.34倍
平均年収(男女計)
(2023年3月公表/厚生労働省「賃金構造基本統計調査」より ※諸手当を含む総支給額)
32歳/389.9万円
37歳/419.2万円
42歳/444.2万円
47歳/478.4万円

上場企業一覧(証券コード順)

社名 本社所在地 業種 市場

ベルグアース株式会社

愛媛県宇和島市

水産・農林業

スタンダード

株式会社ありがとうサービス

愛媛県今治市

小売業

スタンダード

株式会社ファインデックス

愛媛県松山市

情報・通信業

プライム

大王製紙株式会社

愛媛県四国中央市

パルプ・紙

プライム

株式会社ダイキアクシス

愛媛県松山市

その他製品

プライム

株式会社いよぎんホールディングス

愛媛県松山市

銀行業

プライム

三浦工業株式会社

愛媛県松山市

機械

プライム

井関農機株式会社

愛媛県松山市

機械

プライム

ダイコー通産株式会社

愛媛県松山市

卸売業

スタンダード

セキ株式会社

愛媛県松山市

その他製品

スタンダード

ユニ・チャーム株式会社

愛媛県四国中央市

化学

プライム

株式会社フジ

愛媛県松山市

小売業

プライム

株式会社愛媛銀行

愛媛県松山市

銀行業

プライム

株式会社ヨンキュウ

愛媛県宇和島市

卸売業

スタンダード

※複数の市場に上場の場合、代表的な市場のみを記載しております。また、更新日によって、最新状況と異なる場合がございます。

転職市況サマリー

【有効求人倍率】
愛媛県の有効求人倍率は、総じて全国平均よりも0.1~0.2ポイント高くなっています。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける形で全国平均と同様に減少を続け、2020年11月には1.23倍(全国平均1.05倍)にまで下がりましたが、それ以降は緩やかに上昇し始めています。

【転職市場】
リモートワークの広がりやDX推進の動きによって、IT業界やメーカーにおけるSE人材の中途採用ニーズが高まっています。東予エリアでは、機械・金属・化学などの製造業が多いこともあり、技術力の強化を目的としたエンジニアの採用ニーズが堅調です。

その他、製造業では若手経営者への代替わりに伴い、経営に近いポジションでの管理職や顧問人材の採用ニーズも増加しています。

愛媛県の暮らしについて

家賃相場(月平均/円)

1R(20~29㎡) 36,601
1LDK(40~49㎡) 40,454
2LDK(50~59㎡) 44,373
3LDK(60~69㎡) 45,115

(2020年7月公表/総務省統計局「住宅・土地統計調査)

地価(坪単価平均/円)

1 松山市 427,601
2 松前町 227,504
3 砥部町 193,388
4 伊予市 184,746
5 八幡浜市 183,329

(2023年3月公表/国土交通省「地価公示」より)

ライフスタイル

「みかん大国」として知られる愛媛県では、知り合いを辿ればみかん農家に行き着くとも言われ、「みかんは買うものではなく貰うもの」という認識の方も多く、様々な柑橘類の品種を見分けられたり、甘いみかんを選別できたりする能力には目を見張るものがあります。

みかんを貰うお礼として、畑でとれた野菜や釣ってきた魚などを渡すといったように、人情味あふれる物々交換が日常的に行われています。

また、愛媛県には絶景ルートが多くあるため、休みの日は愛車でツーリングやドライブに出かける方も多く見られます。

数々の橋を駆け抜けて島を巡る「しまなみ海道」、雲の上のコースとして知られる「四国カルスト縦断線」、日本最長の半島である「佐田岬メロディーライン」など、四国を代表するツーリング・ドライブスポットの美しく雄大な景観は、県内のみならず県外から訪れるライダーやドライバーたちを魅了しています。

海・山・川などで大自然のレジャーを楽しんだ後は、鯛めし、じゃこ天、ざんぎなどの郷土料理に舌鼓を打つことができます。

さらに、「祭り」に対する想いは非常に熱く、「地方祭休暇」を設けている企業も少なくありません。新居浜太鼓祭り、北条鹿島まつり、西条祭り、椿まつり、松山祭り、宇和島闘牛大会などなど、県内各地で特色ある数多くの祭りや花火大会が開催されています。

開催日が近づくにつれてだんだんとまちは浮足立ち、当日には法被を着た多くの人々が繰り出し、会場は凄まじい熱気に包まれていきます。

通勤方法・時間

愛媛県では車通勤が主流で、平均通勤時間は20分程度と短めです。持ち家率は66.5%となっており、市街地からやや離れた郊外や、山間に住む方の多くが、通勤に自動車を利用しています。

1世帯あたりの自動車保有台数は約1.14台と、車が生活の一部となっている車社会であると言えます。松山市中心部では路面電車などの鉄道(JR・伊予鉄道)や、バスなどの公共交通機関が発達していることに加えて、平坦な道が多いことから、通勤には公共交通機関・自転車・オートバイが多く利用されています。

なお、松山市中心部の月極駐車場の賃料は1.5~2万円程度、鉄道沿線では1万円前後、鉄道から離れた郊外では3000円~5000円程度です。

※参照:総務省統計局「社会生活統計指標−都道府県の指標−2022」、自動車検査登録情報協会「自家用乗用車の世帯普及台数」

自治体による暮らしの支援

各市町が実施する住まいや子育ての支援制度など、さまざまなサポート制度がありますので、一例をご紹介します。

【愛媛県移住支援事業】
東京23区への通勤者や居住者が、愛媛県今治市、宇和島市、西条市、大洲市、西予市のいずれかの市へ移住し、要件を満たす対象企業へ就職した場合や、助成対象となる起業等をした場合に最高で100万円(単身者は60万円)が、移住支援金として支給されます。

【移住者住宅改修支援事業】
県外からの移住者が空き家を住居用に改修する場合、リフォーム改修や家財道具の搬出といった住まいの確保に必要な経費等に対して、市町と連携して最高420万円の補助を実施しています。

※参照:愛媛県HP

愛媛県の子育て・教育について

幼稚園・保育園数

国公立 私立
幼稚園 46 71

(2022年12月公表/文部科学省「学校基本調査」より)

国公立 私立
保育所 126 107
幼保連携型認定こども園 15 41
保育所型認定こども園 8 16

(2022年12月公表/厚生労働省「社会福祉施設等調査」より)

子育てのしやすさ

愛媛県は海・山の豊かな自然に囲まれた程よい都会であり、生活の利便性を保ちつつ、大自然に触れあいながら子育てをすることができます。百貨店・総合スーパーも多く、物価も比較的安いため、日々の買い物には困らない地域と言えるでしょう。

松山中心部から松山空港までは車で15分程とアクセスの良さは全国屈指で、家族でのお出掛けや旅行にとても便利です。愛媛県立とべ動物園、えひめこどもの城、砥部焼陶芸館、タオル美術館、マイントピア別子などでは、さまざまな体験ができるとあって、子育て世帯にも人気のスポットです。

また「水の都」西条市を筆頭に水が澄んだ美しい渓流が多く、加茂川、杖の淵公園、石手川のせせらぎ公園、面河渓など、川遊びの場所にはこと欠きません。さらに西条市では、西日本最高峰である霊峰・石鎚山の恩恵を受けて天然水の湧出量が豊富で、水道代が無料のエリアもあります。

また、職場環境整備への取り組みとして「えひめ仕事と家庭の両立応援企業認証制度」を設け、 仕事と育児、介護などが両立しやすい社会づくりに官民一体となって取り組んでいます。

愛媛県保健福祉部子育て支援課の発表によると、愛媛県内の待機児童数は2019年4月時点で103人いましたが、施設整備による待機児童の受け皿の確保、潜在保育士の就職支援を通じた保育人材の確保などに取り組んだ結果、2022年4月には25人まで減少しています。

松山市は歴史ある場所であり、古くからの定住者が多い印象ですが、企業の社宅や寮も多く、転勤で県外から引っ越してくる方が多い場所でもあります。お遍路文化によって育まれた「おせったいの心」で、県外から来た人にも心を開き、温かく受け入れる風土が根付いています。温厚で人懐っこい県民性も相まって、地域の人や“パパ友・ママ友”とも良好な関係を築きやすいと感じている方が多いようです。

※参照:愛媛県HP

学校数

国公立 私立
小学校数 280 -
中学校数 129 3
高校数(通信教育を含む) 54 11
大学数 2 3

(2022年12月公表/文部科学省「学校基本調査」より)

教育環境

愛媛県教育委員会は、県の長期計画である「愛媛の未来づくりプラン」を基に、全県立学校にWi-Fi環境と電子黒板を整備した「県立学校ICT活用教育環境整備事業」、地元で働くことの良さや地域産業の魅力を実感する企業職場体験や農林水産体験「えひめジョブチャレンジU-15事業」、教員のワーク・ライフ・バランス充実推進など、さまざまな取り組みを行っています。

高等学校において、偏差値上位校は公立高校が主であることから、大学進学を希望する場合は公立高校を目指すのが一般的とされています。

一方で中四国でもトップクラスの偏差値を誇る全国有数の私立進学校もあり、医学部医学科をはじめとした難関大学合格者を輩出しています。また公立・私立ともに多くの高等学校が文武両道に励んでおり、スポーツ強豪校へは四国外から越境入学してくる生徒が多いことも特徴です。

大学数は四国で最も多く、国公立・私立を併せて5つの大学が松山市近辺に集中して立地しています。なかでも、さまざまな分野の教育や研究を行う総合大学が2大学あるのが大きな特色です。

このように地元でも学べる環境が整っていることから、愛媛県の大学進学者のうち、四国四県の中では最も高い4割弱が県内の大学に進学しています。

※参照:愛媛県HP

自治体による子育て・教育の支援

乳幼児の子育てには欠かすことのできない「紙おむつ」ですが、消耗が激しく家計を圧迫することもしばしば。そこで愛媛県では、全国に誇る紙産業の集積地である強みを生かし、県内の紙おむつメーカーと行政が乳幼児用紙おむつの購入支援を行っています。

【紙のまちの子育て応援 乳児紙おむつ支給事業】
四国中央市の1歳未満の子どもがいる保護者を対象に、「きみはまちのたから 子育て応援券」が最大40枚配布され、登録店で対象商品となる県内メーカーの紙おむつ40袋分と引き換えることができます。

【愛顔(えがお)の子育て応援事業】
四国中央市を除く県内全域の19市町で、第2子以降の出生世帯に、県内メーカーの紙おむつを登録店舗で購入する際に利用できる「愛顔っ子応援券」 50,000円分が交付されます。

これらの事業は、企業と行政が協力して行う全国初の取り組みであり、引換券の名称には、「このまちに生まれてきてくれてありがとう。地域みんなで子育てを応援しています」という、感謝と祝福、そして応援の気持ちが込められています。赤ちゃんを「まちの宝物」と考えて大切にし、地元企業をはじめとして地域全体で温かく見守りながら、子育てを支援しています。

※参照:愛媛県HP

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