住友金属鉱山株式会社
鈴木博之さん(仮名・品質管理) 32歳
「グローバルに展開する製品づくりに関わりたい」という想いを地元で実現。
大学を卒業後、食品包装容器を製造する会社で品質管理を担当していた鈴木さん。新卒で入社して以来、約7年間にわたり品質管理・品質保証業務に従事する中で、「もっとグローバルに影響を与えるような、いろんな製品づくりにチャレンジしてみたい」という想いが湧いてくるようになった。
また、「そろそろ地元の愛媛に帰りたい」と考えていたこともあり、転職活動を始めた鈴木さんは愛媛へのU・Iターン転職に特化したリージョナルキャリア愛媛の存在を知る。そして、住友金属鉱山で品質管理としての転職に成功した。
地元へのUターンと、グローバル展開する仕事に携わりたいという2つの願いを同時に叶えた鈴木さんに、転職活動を振り返ってもらった。
※本記事の内容は、2024年6月取材時点の情報に基づき構成しています。
- 過去の
転職回数 - 0回
- 活動期間
- エントリーから内定まで60日間
転職前
- 業種
- 製造業
- 職種
- 品質管理
- 業務内容
- 食品包装容器の品質管理
転職後
- 業種
- 製造業
- 職種
- 品質管理
- 業務内容
- 粉末材料の品質管理
四国に腰を据え、いろんな可能性にチャレンジしたい。
現在のお仕事はどんな内容ですか?
住友金属鉱山は資源・製錬・材料の3事業連携で、非鉄金属の資源確保から高機能材料の提供までをワンストップで行う会社です。車の電動化や通信の高速・大容量化に不可欠な電池材料や機能性材料など、多岐にわたる製品を開発・製造しています。
私は、リチウムイオン電池の正極材料や、スマートフォンに搭載される積層セラミックコンデンサ用の粉末材料を製造するセクションに所属し、品質管理の仕事に従事しています。
製品が基準を満たしているかの確認や、顧客や現場からの要望を受けて確かな製品づくりをするための改善案作成といった業務に取り組んでいます。
入社前のご経歴を教えてください。
前職では食品の包装容器を作るメーカーで品質管理を担当していました。対象となる製品は異なりますが、品質を確認したり、基準を満たすためにものづくりのフローを改善したり、といった役割はほぼ同じです。
工場は神奈川や埼玉など全国各地にあり、2~3年おきに転勤を繰り返していましたが、一貫して品質管理に携わりました。
転職のきっかけは?
一つには、もっといろんな製品にチャレンジしてみたくなったことです。ずっと国内向けの製品を扱ってきたので、グローバルに展開するようなメーカーで力を試してみたい、という想いが強くなってきました。
もう一つは、日本全国をあちこち転勤するのではなく、家族のことを考えて地元近くで暮らしたかったからです。関東や関西からだと、地元に戻るのにどうしても時間がかかってしまいます。そろそろ帰っても良い頃ではないか、と考えるようになりました。
転職活動はどのように進めましたか?
地元の情報を取り扱う転職支援サービスを探したしたところ、リージョナルキャリア愛媛を見つけました。U・Iターン転職に関するオンラインセミナーがあると知り、早速登録して参加しました。
私の事情や要望を話すと担当コンサルタントがすぐに動いてくれて、様々な企業情報や求人情報を提供してくれました。
関東や関西と比べ、愛媛の情報は少ないだろうと覚悟していたので、早めにリージョナルキャリア愛媛にアクセスできたことはラッキーだったと思います。
今の会社に決めたポイントは?
コンサルタントからは複数社の紹介をいただきました。どこも魅力的でしたが、一番興味を抱いたのが住友金属鉱山です。
取り扱っている製品が電池材料だったりコンデンサの素材だったりと、どれも社会のインフラを支えるものばかりで、ものづくりを通じて社会問題の解決に寄与できる点にひかれました。しかもグローバルに事業展開しているので、影響は国内に留まりません。
勤務エリアが東予で地元のある中予とはやや離れていましたが、車で1時間くらいなので困ることはありません。待遇や福利厚生面も手厚く、自分の要望に最も合致していると感じ、決断しました。
みんなが使命感を持って製品づくりに取り組んでいる。
転職していかがですか?
今の仕事は自分のペースでやっていけるので、余裕を持った働き方ができています。周りの人も温かいので、とても居心地が良いですね。
それから、働き始めて感じるのが、同僚の仕事に対する意識の高さです。グローバルに展開する製品を生み出している自覚というか、使命感を持ってものづくりに励んでいるのがよくわかります。品質に関する責任感もすごく強くて、とても刺激を受けます。
一方で、とても意見が言いやすく、他社から来た私の意見も、どんどん取り入れてくれる風通しの良さがあります。
品質管理にとって、製造現場で働く人とのコミュニケーションは、ものづくりのトラブルを未然に防ぐ上でとても重要です。現場の人もとてもフランクに接してくれ、話しやすいですね。距離感が近いので、ストレスなく仕事をできています。
転職して良かったと思うことは?
仕事内容は同じ品質管理でも、扱う製品が違うと変わる部分が出てきます。取引先も世界各国にあり、誰もが知る著名な企業とのやりとりもあります。これらのすべてが新鮮で、様々なことが学べます。
もちろん、世界的な企業ほど求めるレベルが高く、要望に応えるのは容易でないのですが、それらのハードルを乗り越える経験が自分の力を伸ばしてくれる、とも感じます。
スキルアップの環境も整っていて、個人で自由に進めるe-ラーニングのメニューも揃っていますし、対面の研修も豊富です。希望を出せば、社外のセミナーにもどんどん参加させてくれるため、技術者としてはありがたいですね。
困っていることや課題はありますか?
非鉄金属を原料とした機能性材料や電池材料は世界的にも注目されている製品なので、今後もどんどん伸びていくと思います。カーボンニュートラルという時代の流れを考えても、重要性は高まるばかりです。
そういった製品を愛媛から発信しているという点に意義を感じますし、私もしっかり事業に貢献していきたいと思います。そのためには、技術者としてのレベルを向上させないといけません。
生活面の変化はありましたか?
社宅で暮らしているのですが、近くにショッピングモールなどもあり、生活の不便はありません。
また、帰宅時間がだいぶ早くなりました。前職では電車通勤で乗り継ぎもありましたが、今は会社のすぐそばで、定時で終わると17時にはもう家に着いているくらいです。自由時間が増えた分、家族と過ごしたり、趣味を楽しんだりしています。
転職を考えている人にアドバイスをお願いします。
地方だからといって仕事のスケール感が落ちるわけではありません。「地方だからできない」というのは誤解で、実はいろんなことにチャレンジできると思います。
「都会だから」「地方だから」というレッテルを一度忘れて、自分はどんな仕事がしたいのか、どんな生活を送りたいのか、いろいろと見つめ直してみるのもいいのではないでしょうか。