転職成功者インタビュー

株式会社ハタダ
西岡大樹さん(仮名・商品開発) 37歳

子育ては地元でしたいと転職を決断。パティシエのキャリアを活かせる仕事に巡り会えた。

専門学校で製菓技術を学んだ西岡さんは個人経営の洋菓子店に勤務した後、ホテルやパーティ会場を運営する会社に転職。普段の生活からライフイベントまで、様々なシーンに登場するスイーツを手掛け、パティシエとしての経験を積み上げてきた。そんな西岡さんがUターンを考えるようになったきっかけは子どもの誕生だった。地縁のない土地で、夫婦二人だけで子育てできるのか...。そんな不安が日々募っていったという。そして同郷の妻とじっくりと話し合い、出した答えが地元・愛媛への転職だった。約2か月間の転職活動を経て、現在は愛媛県に本社を置く大手菓子メーカーの洋菓子部門の責任者として働く西岡さんに、転職までの経緯と、現在の暮らしについてうかがった。(※本記事の内容は、2022年6月取材時点の情報に基づき構成しています)

過去の
転職回数
3回
活動期間
エントリーから内定まで45日間

転職前

業種
サービス
職種
パティシエ
業務内容
2店舗のパティシエ統括、1店舗の料理長兼店舗責任者

転職後

業種
食品
職種
商品開発
業務内容
新製品開発

地元出身者なら誰もが知っている製菓会社に入社。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

愛媛を中心に約60店舗を展開するお菓子メーカー・株式会社ハタダで、洋菓子部門の責任者を任されています。部門に所属する30名ほどのスタッフのマネジメントを行いながら、新たな洋菓子の開発にも携わっています。ハタダでは常時30種類くらいの洋菓子を揃えているのに加え、月に1~2種類、年間に20種類程度、新商品をリリースするんです。ハタダが育んできた昔ながらの素朴さを大切にしつつ、トレンドや季節感を取り入れた洋菓子を生み出すのは、簡単ではありません。社長や企画室のスタッフとコミュニケーションし、アイデアを出し合いながら開発に取り組んでいます。

入社前のご経歴を教えてください。

製菓専門学校を卒業後、地元・愛媛の個人店で2年、東京の個人店で5年ほどパティシエとして働きました。東京に出たのは、やはり流行の最先端であり、食文化においても地方と比べ物にならないほど多彩さを誇る大都市で、自分の力を鍛えたいという思いがあったからです。のちにレストランやホテル、パーティ会場などを運営する東京の飲食チェーンに転職しました。そこでは19施設のパティシエを統括する責任者として、10年間勤務。途中で転勤も経験し、愛媛に戻る直前は大阪で働いていました。

転職のきっかけは?

子どもの誕生です。当初は、勤務していた大阪で育てようと思っていたのですが、幼い子どもの体調や生育環境など様々なことを考えると、「頼るあてのない土地で子育てをして大丈夫だろうか?」と疑問が浮かんできました。私も妻も愛媛出身なので、愛媛に戻ればそれぞれの実家からサポートが得られる。夫婦でじっくりと話し合い、家族が安心して暮らすためにはそれが一番いい選択だと考え、Uターンを決めました。

転職活動はどのように進めましたか?

大手転職サイトに登録し、愛媛に関する情報を集めるところから始めました。転職支援サービスにも登録しましたが、地方にはなかなかパティシエの経験を生かせる求人がなくて。そうしたなか、Webで偶然リージョナルキャリア愛媛(運営会社:リージェント)のサイトを見つけたんです。四国に拠点を置き、四国の転職に強いという同社の特徴に興味を持ち、登録しました。リージョナルキャリア愛媛の担当者は、私のキャリアや地元で子育てしたいという思いを十分に理解してくれ、地元企業のいろんな情報を提供してくれました。最終的にリージョナルキャリア愛媛から紹介されたのは2社。そのうちの1社がハタダでした。

今の会社に決めたポイントは?

ハタダは愛媛の人なら誰もが知っている知名度の高い会社です。私自身も帰省した際には職場へのお土産としてハタダの商品を選んでいましたから、親近感がありましたね。また、それまで私は、個人店で働いた時も飲食チェーンに入った時も、常にお客様が目の前にいる状況でスイーツを作っていました。自社工場を持って不特定多数の人をターゲットにした商品を作るという経験はなかったのですが、それだけに「大手メーカーはどうやって商品を生み出しているんだろう」「大きな組織で自分の力を試してみたい」という思いがわいてきて、ハタダへの入社を決めました。

タイミング良く思い切って決断したことが、今の安心につながっている。

転職していかがですか?

前職では部下もパティシエだったので、あえて細かい指示を出す必要がありませんでした。しかし現職はいわゆる食品工場で、食品製造に関する技術は抱負なのですが、製菓について専門知識を持っている人がそれほど多くありません。その点に最初は戸惑いがありました。しかし、直属の上司が大手外食企業の総料理長を務めていた人で、食品製造の現場をよく知っているんです。分野は違っても、製菓についても理解があるので、何かと相談ができます。信頼できる人のもとで働ける環境があるので、心強いですね。

転職して良かったと思うことは?

私が前職を辞めた2020年4月以降、思いもよらぬコロナ禍が発生し、全国に広がりました。大阪でも感染が拡大したので、あのまま大阪にいたら、窮屈な暮らしを余儀なくされていたでしょう。それを考えると、地元に戻ることを選択して良かったと感じます。もちろん愛媛においてもコロナ禍は避けられませんが、夫妻とも馴染みがあり、互いの実家が近くにある環境は安心感があります。仕事においても、培ったスキルを新たなフィールドで活かせるチャンスを得て、日々刺激を受けながら働くことができており、満足しています。

困っていることや課題はありますか?

ハタダでは、60店舗で販売する商品を一つの工場で製造しています。そうした大きな仕組みの中で、たくさんの人に喜んでもらえる商品を生み出すにはどうしたらいいか…、頭を悩ませているところです。これまでのハタダの味を生かしつつ、新鮮な驚きと楽しさを感じていただけるような商品を作っていきたいですね。

生活面の変化はありましたか?

今は子ども中心の生活です。私と妻の実家も自宅から近く、車で5~10分の距離なので、何かあったらすぐに駆け付けてもらえます。やはり安心感が違いますね。また、東京や大阪では片道1時間近くかけて通勤していましたが、今は車で3分ほど。時間的なゆとりができました。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

転職にあたっては、ほとんどの人がこれまでの経験を生かしたいと考えているでしょう。そうした軸をぶらすことなく、信念をもって取り組めば結果はついてくると思いますよ。あとは時機を見て迷わず決断する、思い切りの良さでしょうか。私自身を振り返ると、もし転職を渋っていたら、現在の会社に巡り合うこともなく、いろいろと不安を抱えた生活を送っていたかもしれません。思い切って決断することの大切さを実感します。

担当コンサルタントから

チーフコンサルタント 
松本 俊介

都市部を中心にパティシエとして豊富な経験を積まれてきた西岡さんですが、子育て環境を考え、出身である愛媛県での転職を検討するも、なかなか地方では経験を活かせる先が見つかりませんでした。そんな中、ご紹介させて頂いたのが愛媛銘菓を手掛けるハタダ社での商品開発でした。今ではご経験を活かした商品作りで社内でも高い評価を得ており、今後は西岡さんの手掛けたお菓子が新たな愛媛銘菓となる事を楽しみにしています。

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